@nqounetです。
先日、GitHubでissueを発行したところ、Assignees欄に見慣れないボタンがありました。クリックしてみたところ、GitHub Copilotが「見た!」とばかりにリアクションして、そのまま自動で修正を完了させてしまいました。
この記事では、その驚きの体験について振り返ります。
きっかけ
あるリポジトリでissueを発行した際、Assignees欄に通常のユーザー一覧とは別のボタンが表示されていることに気づきました。
これが「Assign to Copilot」ボタンでした。
興味本位でクリックしてみたところ、Copilotがすぐにリアクションを返してきました。まるで「任せろ!」と言わんばかりの反応です。
Copilotが勝手に動き出した
驚いたことに、Copilotは自動的に作業を開始しました。具体的には以下のような流れでした:
- ブランチの作成: Copilotが新しいブランチを作成
- プルリクエストの作成: ドラフトPRを自動で作成
- コードの修正: issueの内容を分析して修正を開始
- レビュー対応: 放置されていたレビュー内容を確認して対応
しばらく待っていると、なんと修正が完了していました。
結果と分析
実際に完了した修正内容
Copilotは、放置されていたレビューコメントを確認し、指摘された箇所を自動で修正してくれました。人間が作業を開始するまでもなく、issueをアサインしてから数分で修正が完了していたのです。
この体験から、定型的なタスクであればCopilotに任せることで大幅な時間短縮ができると感じました。
GitHub Copilot Coding Agentとは
この機能は「GitHub Copilot Coding Agent」と呼ばれています(GitHub公式ドキュメント)。従来のコード補完とは異なり、issueやタスクを非同期で自律的に処理してくれるエージェントです。
主な特徴は以下の通りです(GitHub Blog):
- issueへの直接アサイン: チームメイトにアサインするのと同じ感覚でCopilotをアサインできる
- サンドボックス環境での実行: GitHub Actionsを利用した安全な隔離環境(他のシステムに影響を与えない独立した実行空間)で動作
- 自動でPRを作成: ドラフトPRを作成し、人間のレビューを待つ
- レビューフィードバックへの対応: PRへのコメントを受けて追加修正も可能
重要なのは、Copilotは自分でPRをマージすることはできないという点です。最終的な判断は必ず人間が行います。これにより、安全性を保ちながら自動化のメリットを享受できます。
もう人間はいらない?
体験してみて率直に感じたのは、「もう人間はいらない時代が来たのでは?」ということでした。
もちろん、これは半分冗談です。
実際には、複雑なアーキテクチャの変更や、ビジネスロジックの深い理解が必要なタスクは、まだ人間の専門知識が不可欠です。しかし、以下のような定型的なタスクは、Copilot Coding Agentが得意とする領域です:
- バグ修正
- テストの追加
- ドキュメントの更新
- リファクタリング
- 依存関係の更新
こうした作業を自動化できれば、人間はより創造的で価値の高い作業に集中できます。
この体験から学んだこと
- Copilotはissueを「読んで」理解できる: 単なるコード補完ではなく、タスクの文脈を理解して作業を進める
- 非同期で自律的に動作する: 人間が見守る必要がなく、完了したら通知してくれる
- 安全性は担保されている: マージは人間が行うため、意図しない変更がプロダクションに入ることはない
- 定型作業の自動化に最適: 繰り返しの作業や、明確なタスクに向いている
まとめ
GitHub issueにCopilotをアサインするだけで、自動的にプルリクエストを作成し、修正を完了してくれるという体験は、本当に驚きでした。
AIが「アシスタント」から「自律的なエージェント」へと進化していることを実感した瞬間でした。
すべての作業を任せられるわけではありませんが、適切なタスクに対してはとても強力なツールです。今後もCopilot Coding Agentを活用して、開発効率を高めていきたいと思います。