概要
handoffs はエージェント間で責務・データ・作業を受け渡す(hand off)ためのメタデータを記述するために使われる想定のフロントマター項目です。本リポジトリ内の既存エージェント定義(.github/agents/*.agent.md)を確認したところ、現状は handoffs を使った例は含まれていませんでした(該当なし)。
確認したファイル例:
想定される用途
- エージェントオーケストレーション:タスクの段階的分割や次のエージェントへの委譲トリガーを記載する
- データパイプライン:出力データの形式や必要フィールド、永続化/一時性を明示する
- セキュリティと同意:どのデータを他エージェントへ渡して良いか(禁則事項)を制約する
- エラー時のフォールバック:失敗時にどのエージェントへ戻す/通知するかを定める
推奨スキーマ(YAML 例)
次のような構造を推奨します。用途に合わせて必須/任意を調整してください。
handoffs:
- name: “research-to-outline” description: “調査結果をアウトライン作成エージェントへ渡すハンドオフ” from: “investigative-research” to: “search-engine-optimization” trigger: “completed” # completed | confidence>0.8 | manual data: format: “markdown” # markdown | json | yaml required_fields: - “summary” - “references” - “key_findings” optional_fields: - “raw_notes” persist: false # true=永続化(ファイル/DB), false=一時 retain_for_days: 7 # persist=true の場合の保持日数 allow_sensitive: false # 秘匿データを含めて良いか verify_schema: true # 受け取り側でスキーマ検証を行う
実装上の注意点
- スキーマ検証:
verify_schema: trueを使い、受け取る側が入力をバリデートすること - 秘密情報の扱い:
allow_sensitive: falseを明示し、フロントマターやコンテンツにシークレットを載せない - トリガーの実行制御:
triggerは自動委譲の条件を明確にしておく(例: 成功時、閾値超過時、手動) - ロギング/監査:ハンドオフのメタ情報(時刻、送信元、送信先、ステータス)を監査ログとして残す設計を検討
セキュリティとプライバシー
- リポジトリ内にシークレット(APIキー、トークン、認証情報)を入れない(既存ルールに従う)
- ハンドオフで渡すデータは最小限の必要情報に限定する
- 個人情報や機密情報を扱う場合は、受け渡しに暗号化とアクセス制御を適用する
運用上の提案(本リポジトリ向け)
- まずは
handoffsを必須化せず任意項目として導入する - サンプルのハンドオフ定義を 1-2 個
.github/agents/*.agent.mdに追記してワークフローを文書化する - 自動化を行う際は、まずは手動ワークフローで想定のデータフローを検証する
まとめ
- 本リポジトリ内に
handoffsの実例は見つかりませんでした handoffsはエージェント間の責務やデータ受け渡しを明示するための有用なメタ情報として設計可能です- 上記の推奨スキーマと運用上の注意に従えば、安全に導入できる見込みです
参考(実装例)
- 簡単な受け渡しフロー:
investigative-researchがresearch-to-outlineを出力 →search-engine-optimizationが検証して次ステップへ
作成日: 2025-12-20 作成者: エージェント調査