Mojolicious::Liteでテンプレートに値を渡す

@nqounetです。

第5回はフォームを使えるようにしました が、何度も入力する場合にはブラウザの「戻る」ボタンを使う必要がありました。

今回は戻らなくても表示されるようにしてみましょう。

サンプルコード全体

Mojoliciousのバージョンは5.77で確認しています。

ファイル名はなんでも良いですが、ひとまずmyapp.plと考えてください。

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#!/usr/bin/env perl
use Mojolicious::Lite;

get '/' => sub {
    my $c    = shift;
    my $user = $c->param('user');
    $c->stash(hello => qq{Hello $user!});
    $c->render(template => 'index');
};

app->start;
__DATA__
@@ index.html.ep

    <form action="/">
        <input name="user" type="text">
        <input type="submit" value="Submit!">
    </form>

<%= $hello %>

解説

Line 4 - 9

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get '/' => sub {
    my $c    = shift;
    my $user = $c->param('user');
    $c->stash(hello => qq{Hello $user!});
    $c->render(template => 'index');
};

前回では、テンプレートを使う時に、文字列を渡しましたが、コードリファレンスの中でテンプレートを指定することもできます。

renderメソッドにtemplateとセットで文字列を渡すと、そのテンプレートが使用できます。

stashというメソッドは、テンプレートに値を渡したい時に使用できます。

stashメソッドに、テンプレートで使用する名前(今回はhello)と、値(今回はqq{Hello $user!} )を渡すと、テンプレートでは、スカラー変数として使うことができます。

Line 26

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<%= $hello %>

stashで渡した値を実際に使用しているのがこちらです。

stashで渡した名前のスカラ変数を、``と%>で括ると、スカラ変数の値を表示することができます。

stashで使える名前

stashで使える名前にはいくつか制限があります。

予め他の用途で使っている名前があり、これらを使うと想定外の挙動をしますので使ってはいけません。

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action, app, cb, controller, data, extends,
format, handler, json, layout, namespace,
path, status, template, text, variant

私もうっかりするとdatastatusを使ってしまってハマることがあります。気をつけましょう。

それと、(使うことはないと思いますが)mojo.で始まる名前も使えません。

ビューとコントローラー

これまでテンプレート、という表現をしていますが、フレームワークでは、このテンプレートを含めた表示する部分のことを「ビュー(view)」と呼んでいます。

そして、コードリファレンスの部分についても呼び方があり、こちらは「コントローラー(controller)」と呼びます。

stashを使うと、コントローラーからビューに値を渡すことができます。

ビューから考えると、ビューで使いたい値は、コントローラーからstashを使って渡す必要があります。

多機能だけど必要なところだけ使えばOK

コレまでは、テキストとして直接出力していましたが、stashを使ってコントローラーからビューへ値が渡せるようになりましたので、ビューを使ったHTMLで表示することができるようになりました。

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